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駒ヶ谷の家/ 大阪府羽曳野市

 明治期創建の古民家リノベーションである。六間取り和室の立派な主屋を持つ、長い回廊に接続された離れ棟の改修工事を行った。初めて訪問した際、屋根は台風により損傷しており内部天井まで影響が及んでいたため、早急に修繕が必要な状況であった。

 先ずは屋根の葺き替え後、建物の傾きや小屋裏の不具合を治した。その後、損傷した天井の張替えを行い、左官壁をはじめ襖や障子、畳表も真新しくした。建具に於いては、全ての建具をストレスなく動作するように建付け調整を行った。日々の生活で雨戸の開閉が大変であった中庭に面する広縁の掃出しは、雨仕舞を考慮した建具を新調し使い勝手よくすることで、再び中庭との繋がりを取り戻すことが出来きた。

 入念な事前調査や劣化箇所の拾い出し、そして必要な修繕範囲の洗出しを行ったうえで、住い手さんへのヒアリングを重ねることで真の要望を見極めながらプランニングを固めた結果、経済設計に徹しコストを抑えながらも、最大限の効果を得れたのではないかと考えている。

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